
「美濃囲いに組んでいる間に相手に穴熊に組まれてしまう。
中盤はどうして良いか分からない。
相手が穴熊を諦めて攻め合い応じてくる。」
こういった疑問にお答えします。
本記事の内容
- 相手が穴熊に囲ってきたときの対策
- 飛車交換の後の変化
- 相手が穴熊を諦めて攻め合いになったときの対処法
この記事を書いている私ですが、将棋ウォーズで2級の棋力です。
ソフトの力を借りつつ検討した内容をご紹介していきます。
相手が穴熊に囲ってきた時の対策
この記事ではこちらが後手番で相手が5七銀としてから穴熊に囲ってくるケースについて解説します。
こちらが5二金と上がったときに相手が9八香車とした局面をテーマとします。
相手が一直線に穴熊にしてきた場合ですが、こちらは向かい飛車にして飛車交換をしていく対策をご紹介します。
相手は囲いが未完成だったり離れ駒があったりするので、飛車交換をすることで主導権をとっていけるからです。
飛車交換までの具体的な手順は次のとおりです。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
一旦は2五歩打ちとされて飛車交換を拒否されますが、1四歩から1三桂馬とすることで飛車交換を実現できます。
ポイントとして、こちらは4二銀、7一玉の形にしておくことです。
なるべく早く向かい飛車にして飛車交換を目指します。
4二銀型は桂馬を1三から使うので角に紐をつけておくといった意味もあります。
将来的に4五歩とついて角交換を狙っていくために、銀は4二のままのほうが良いです。
玉は将来の端攻めをみて7一のままにしておきます。
場合によって8二玉とすれば大丈夫です。
また1四歩としたときに相手が警戒して来ることが予想されます。
この場合ですが、交換した歩を使って桂頭を攻めて行きます。
①相手が1六歩としてきた場合
相手の桂頭を攻めていって、相手が1五歩に同歩ととるパターンです。
1六歩と打って桂頭を攻めていきましょう。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
またこちらが桂馬を持ち駒にしている状態で、相手が7七角、7九金の形になっているときは8四桂馬打ちがありますので、狙っていきましょう。
今度は相手が2六飛車と浮いて受けてくるパターンです。
相手が飛車を浮いてきたら、一旦2一飛車として香車に紐をつけておくのがポイントです。
飛車交換にならなくても、お互いに龍を作る展開になれば十分です。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
②相手が3六歩としてきた場合
この場合でも3五歩と桂頭を攻めていきます。
相手の歩が3四とのびてきて角取りになりますが、1五角とかわせば大丈夫です。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
まずは飛車を交換してしまいましょう。
飛車交換の後の変化
飛車交換ができた後の変化について解説していきます。
飛車交換後、相手はこちらの陣地に飛車を打ち込んでも取れる駒がありません。
2一飛車と打ち込まれたら2七飛車打ちとすれば大丈夫です。
このときのポイントですが、2九飛車成りとしたら一旦3七桂馬成らずとして相手の龍を消しておくのが良いでしょう。
そうすれば香車を取ることができます。
香車と桂馬が手に入れば端攻めで攻めていけます。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
なので相手は自陣飛車を打ってくることが予想されます。
ここで2四歩打ちとすれば相手の飛車を抑えられます。
相手も7八金として穴熊が完成しますが、こちらは3九飛車打ちとして龍を作りにいくことができます。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
こうなればこちらが主導権をとれる展開になりますので指しやすいかと思います。
この後の攻めについて、いくつか例をご紹介しておきます。
1つ目は相手がこちらの飛車を取りにくるパターンです。
これには角交換をしてしまって、3八角と打てば大丈夫です。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
2つ目は相手が桂馬を使うために端歩をついてくるパターンです。
これには3七桂馬成りと桂馬を成り捨ててしまって、相手の飛車をいじめつつ香車を拾っていきます。
香車を入手したら7四香車打ちを狙っていきます。
香車を打つ前に一旦4九龍としておくのがポイントです。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
すぐに7四香車としてしまうと、角交換から龍と銀の両取りをかけられる筋があるので気をつけましょう。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
最後に相手が守りを固めて来た場合です。
この場合は4七の歩を龍で取ってから、4四歩を伸ばしていってと金を作っていきます。
角交換にはなりますが、こちらも角を手持ちにできるので大丈夫です。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
相手が穴熊を諦めて攻め合いになったときの対処法
相手がこちらの飛車交換を察して守りを固めて来た場合ですが、金を動かした場合は飛車交換してしまって問題ありません。
①6八金寄りとする場合
下の局面図の11手目、3六桂馬打ちに対しては龍を切ってしまって、5七角成りと2枚替えをしつつ馬を作るのがポイントです。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
②7八金とあがる場合
下の局面図の最後からは、8四桂馬、9二香車と設置して端を攻めていく形となります。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
しかし7八銀と相手が左美濃の形にした場合は、飛車交換をしてもうまくいかないので注意が必要です。
下の局面図のように3六桂馬と打たれた場合、龍を切っても2枚替えにならないからです。
6五桂馬打ちで切り返せそうですが、6六角と上がられて受けられてしまいます。
なので飛車交換はせずに駒組みを進めていくことになります。
(下の局面図は駒を動かして確認できます)
この局面図の最後からは、銀を5四に繰り出して6五歩から動いていく感じになります。
まとめ
三間飛車で相手が一直線に居飛車穴熊してくるケースについて解説しました。
対策の一つとして手数がかかる穴熊に対して、早く動いて主導権を握っていく指し方をご紹介しました。
この記事を読んで穴熊攻略の参考にしていただけたらありがたいです。